X線光電子分光分析装置
X-ray Photoelectron Spectroscopy,Electron Spectroscopy for Chemical Analysis (XPS,ESCA)
概要
試料にX線を照射すると、試料表面から光電子が放出されます。この光電子の運動エネルギー(Ek)を測定して、得られたスペクトルから構成元素、元素比率、化学結合状態を調べることができます。
特徴
- 分析深さは表面から数nm程度。(H,He以外の元素を検出)
- マッピング分析が可能。
- 深さ方向分析が可能。
- 測定は高真空中。
測定対象試料とサイズ
固体試料(高真空中で揮発する試料は測定に向きません。)
60mm×60mm×20mm以下(これより大きい場合は切断して測定します。)
注)取り扱い時、測定面の汚染に十分注意してください。
分析事例一覧
- 材料表面のビニル基量を調べます
- フッ素系ポリマー表面の極性基(水酸基、カルボン酸基)がわかります
- 材料表面のエポキシ基量を調べます
- 深さ方向の元素比率、化学状態解析が低ダメージでできます
- 無機材料表面の水酸基量を調べます(チタン板)
- サステナブルな社会に貢献するリチウムイオン電池の特性・劣化解析
- 複合分析により製品の機能に繋がる要因を明らかにします
- 非常に薄い表面付着物の組成がわかります
- 無機材料表面の水酸基量を調べます(アルミ箔)
- 大気非暴露下での形態観察が可能です
- 大気非暴露下での測定が可能です
- フィルム表面の極性基(水酸基)を高感度に検出できます
- 有機薄膜の深さ方向分析が可能です
- 極表面成分の化学状態まで定量できます
- 電子材料の局所表面が化学状態までわかります
- 深さ方向分析が低損傷で行えます