電界放射型透過電子顕微鏡
Field Emission Transmission Electron Microscopy(FE-TEM)
概要
試料に電子ビームを透過させ、主にその内部構造を高倍率(ナノ領域)で観察する装置です。
特徴
- 試料の形状、表面構造、凝集度合い、結晶パターン、格子欠陥の存在および結晶の配向方位が得られる。
- EDXにより局所領域(ビーム径:1nmφ)での元素分析が可能。
測定対象試料とサイズ
金属、高分子、複合材料など
(高真空下において変形・変質するものやガスを放出するものは観察に向きません。)
試料を電子線が透過可能な厚さ(約0.1µm)に加工できることが必須。
分析事例一覧
- 白色系アイシャドウの発色要因を評価できます
- 多層フィルムの層構成や微細構造を確認できます
- 液状サンプルをありのままの状態でTEM観察することができます
- トナーの形態・内部構造の観察が可能です
- 高分子材料の内部構造観察が可能です
- ナノメートルオーダーの内部形態を三次元で観察できます
- ナノメートルオーダーの内部形態観察が可能です
- 3D-TEMによりナノ粒子を三次元観察することができます
- ナノ構造の透過像と表面像が同時に得られます
- 元素の価数とその分布状態がわかります
- 空間分解能1nmで材料の状態解析ができます
- 新規FE-(S)TEMで微小領域の分析がハイスループットに行えます
- 有機ELディスプレイの断面構成がわかります
- 金属蒸着膜の結晶状態を可視化できます