積層フィルムの分析
現在、製造販売されているフィルムの多くは数層が積層されている多層フィルムです。これらの各層は使用する用途や環境に応じた要求特性を発揮するために重要な役割を果たしています。当社では、各種業界で用いられる積層フィルムの分析について多くの実績と蓄積されたデータを持っております。
前処理
分析目的を考慮して、適切な試料調製を行います。
試料の切断、研磨、切削
多くの経験とノウハウから、切断や研磨などにより試料の断面を作製します。
- 費用目安:0.5~40万円/検体
分離、剥離、抽出
必要に応じて、目的箇所を取り出します。
- 費用目安:0.4万円~/検体
分析
形態観察
光学顕微鏡(OM)
膜厚数μm以上であれば観察可能です。
- 費用目安:1~1.5万円/検体
組成分析(有機物)
飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF-SIMS)
最表面層の定性分析に有効です。また、斜め切削法やArガスクラスターイオンエッチング法と組み合わせることにより、1μm以下の厚みの中間層の分析が可能です。
- 費用目安:15~30万円/検体
組成分析(無機物)
FE-SEM-XMA
FE-SEM観察下で1μmΦ以上の元素分析が可能です。
- 費用目安:4~6万円/検体
TEM-XMA, FE-TEM-XMA
TEM、FE-TEM観察下で1nmΦ以上の元素分析が可能です。
- 費用目安:5~8万円/検体
※有機・無機の混合物や、どちらの可能性も考えられる場合には、有機物、無機物の両方の分析を行います。
総合解析
各種分析結果をもとに、積層フィルムの構造について総合的に解析します。
※試料により分析手法、料金が異なる場合がありますので、詳細につきましてはお問合せください。