高分子材料の熱分析
高分子材料の熱的な挙動を調べることは、製品設計にあたり重要な評価項目になります。使用される温度環境における寸法安定性や弾性率、比熱容量などは、製品の実用特性に直接影響をおよぼす因子となります。また、減量開始温度や、転移温度(ガラス転移、融解、結晶化)、硬化反応温度は、製品の耐熱性を示すだけでなく、加工条件の決定に必要な情報となります。当社は、高分子材料の熱分析について多くの経験とデータを蓄積しています。
前処理
切断、粉砕 など
分析目的によって、試料の切断や粉砕などの前処理を行います。
- 費用目安:1万円~/検体
分析
熱量変化を測定します
示差走査熱量分析(DSC)
微量の試料量(数mg)で融解、ガラス転移点、熱履歴、結晶化、硬化、酸化安定性、比熱容量などがわかります。特に、高分子材料分野に広く利用され、品質、工程管理の手段として有効です。
- 費用目安:2.2~9万円/検体
質量変化を測定します
熱重量測定/示差熱分析(TG/DTA)
試料の熱分解による加熱減量、耐熱性の評価を行うことができます。また、試料中のカーボン量、灰分量、水分量の定量、さらに高分子材料の寿命推定、促進劣化試験にも応用できます。
- 費用目安:3.5~9万円/検体
寸法変化を測定します
熱機械測定(TMA)
試料の熱膨張率、収縮率、軟化点などがわかり、材料の使用温度範囲、転移温度と機械的特性との相関性などの確認に有効です。
- 費用目安:3.5~10.5万円/検体
粘弾性変化を測定します
動的粘弾性測定(DMA)
各種材料(形状:フィルム、板、繊維)について弾性率などの温度特性や周波数特性を評価することができ、またガラス転移をはじめとする種々の緩和現象を知るのに有効です。
- 費用目安:4.5~8.5万円/検体
総合解析
各種分析結果を総合して、高分子材料の熱特性について解析します。
※上記料金は一例です。分析条件(昇温速度、測定温度幅、測定雰囲気など)により料金が異なる場合があります。詳細につきましてはお問合せください。